外資系の消費者金融が最近減っているのはなぜでしょうか?

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大きな出費があったので、久しぶりに消費者金融で借入をしたのですが、すっかり業者が様変わりしていて驚きました。私がよく消費者金融を利用していた数年前には、いわゆる外資系の消費者金融ってけっこうあったと思うんですが、すっかり減ってしまいましたよね?

最近になってこんな風に外資系消費者金融が減っているのはなぜなんでしょうか?

外資系消費者金融撤退の主な原因は、上限金利の引き下げです

確かに一時期かなりの勢力を誇っていた外資系消費者金融が、今ではめっきり見かけなくなってしまったね。そのもっとも大きな原因は、上限金利の引き下げにあるとされているよ。

ここ数年で貸金業法の大幅な改正があったのはご存知だろうか?中でも消費者金融業界に大きな影響をもたらした改革の1つが、グレーゾーン金利の撤廃による上限金利の引き下げなんだ。もともと、上限金利には2つの法律が関わっていて、それぞれに異なる利率を明記していた。そのため、『本当なら法律違反のはずなのに、破っても罰則を受けることはない』というよくわからない金利が存在してしまったんだ。これが俗に言うグレーゾーン金利だよね。

で、この問題のグレーゾーン金利は完全撤廃されることが決まり、さらに過去にグレーゾーン金利で行った貸し付けについては払い過ぎた利息の返還を求めることが認められるようになった。それで消費者金融側は、巨額の支払いをせざるを得なくなったんだ。しかも上限金利が引き下げられたことにより収益は大幅に減少してしまう。利益が減って支出が増える…最悪の状態だよね。実際、中小消費者金融の中にはこの法改正のあおりを受けて潰れてしまったところも少なくない。

外資系の消費者金融は、この流れにかなり強い不信感を抱いた。まぁ当然だよね。急に法律が変わって、いままで是とされていたことが違法になり、そのうえ過去にさかのぼってツケを支払わなければならないんだから。という訳で、信用も置けない、収益も見込めない市場から外資系消費者金融は次々と撤退してしまったわけ。

とまぁそんなこんなで現在、外資系の消費者金融を見かけることはまずないと言ってもいいくらいの状態だね。いずれまた外資系が参入してくることもあるかもしれないけど、今のところどうかなという感じだよ。

一昔前にあった外資の消費者金融は今どこに?

消費者金融の種類に銀行系消費者金融・専業系消費者金融・IT系消費者金融などがありますが、その中で一昔前には外資系消費者金融もありました。現在では外資系消費者金融のほとんどが撤退をはかり、姿が見えなくなりました。いったいどこにいったのでしょうか。

サラリーマンが利用することからサラ金と名付けられたころ、貸金業の帰省はとても緩くヤミ金が幅をきかしていました。そのころ、海外の外資系企業は波に乗るべく消費者金融業に参入していました。しかし、法が改正により規制が強まり、法で設定された借入限度額や金利でしか貸出ができなくなりました。そのときに利益が減り、外資系の消費者金融は撤退をしたのです。そのため、現在では外資系の消費者金融はほとんど見られません。一部、外資系から買収した業者もあるようですが、ほとんどの外資系消費者金融が運営が厳しくなりました。

この法改正により経営が厳しくなったのは外資系だけではありません。全ての消費者金融が利益が減り、リスクを背負った形になりました。

消費者金融の歴史は法改正などにより、浮き沈みを繰り返しながら現在に至っているのです。しかしながら、現在、消費者金融を利用する人はどれだけがこうした消費者金融の歴史を知っているでしょうか。

今はヤミ金など悪徳業者が減り、落ち着いたように見えている消費者金融ですが、また外資系の参入があったり、金利があがったりと様々な展開があると思います。全ての歴史を事細かに知る必要はありませんが、消費者金融の暗い部分に飲み込まれないためにもある程度の流れを知っておく必要はあるのではないでしょうか。

利用する側も知らないではすまない部分もあります。私達はこういう流れを知った上で利用することが大切です。

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